ハートフル・アーツ
「修行の内容は簡単だ。

この4つの建物それぞれに君の修行を手伝う者がいる。


その人たち全員から合格と言われたら最後に…」

タンッ!!


幸明がプールから突き出ている丸太に乗る

「ここで僕と戦ってもらう。


簡単だろう?」


「口で言うのは…だろ?

そもそも4つの修行をしたところで師匠に勝てるようになるのか?」

幸大が言う


「まさか。


別に勝てとは言ってないさ。


僕と戦ってもらうのは君の成長を見るためさ。」

「つまり、俺が師匠に並ぶにはまだまだってことか。」

幸大が言う


「ああ、そうさ。


でも…この修行が終われば君は

武神流真技をちょっと会得するくらいには成長できるさ。」


「武神流真技…」


「そう。


奥義よりも上の段階に君は進むのさ。」


幸明が笑う


「…。」


「じゃ、肩慣らしに僕と戦おうか。」

「え?」



「いいから、行くよ!!」


幸明が幸大に襲いかかる


「な!?」


「王槌!!」

幸明が殴りかかる

「流流し!

…え?」


ドッ!!


「ゲホッ!!」

幸大は幸明の攻撃をモロに喰らう

「くそっ!!


王槍!!」


幸大が攻撃を仕掛ける


「王槍!!」

幸明も放つ



バキィッ!!

幸大の拳が弾かれて幸明の拳が幸大の顔面を撃つ


「何で…くっ…」



「ここまで。


君が修行を終えた時に奥義を打ち合ったら…きっと互角の戦いになれるさ。」



「え?」


「君の成長に期待してるよ。」

幸明は入ってきた場所から外に出ていった


「はぁ…。


いっちょ…やるか!」


幸大は一つ目の建物に入っていった
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