早急に恋に落ちて下さい!
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離れに足を踏み入れた途端、お香のいい香りが鼻をかすめる。
おばあちゃんは、“香道”を若いときからたしなんでいて、部屋にはいつもなんかしらかの香りが漂っていた。
『香道では香りは“嗅ぐ”ではなくて“聞く”というんだよ…』
小さい頃はそう言うおばあちゃんとよく、クイズをした───
それは、たてたお香の香りを当てるもので
香道では“聞香”があるけれど、そんな本格的ではなくて、もっと簡単なもの。
当たると、当時マイブームだったビ一玉をくれて…それが目当てで小さいながらに一生懸命だった……
一才の密貴が、誤ってそのビ一玉を飲み込みそうになってから
その遊びは無くなったけれど
今でも、大まかな名前なら言い当てることが出来る。
大きくなってから、それが役に立ったことは無いんだけれど……
あの頃貰ったビ一玉は今でも大事にとってある。