Sweet Heart
 


数時間の間に嵐が二度過ぎ去った…。



はぁ…これが"一難去ってまた一難"ってやつか…


なんて思いながら眠りにつく…。




だけど、まだ私と葵君はわかっていなかった。



これから、本当の嵐が吹き荒れることを…


























「えぇ!?きぃ兄ちゃんが帰って来たの!?」


「…うん」



翌日、私は昨日の出来事を亜沙美と流唯、武蔵の3人に話した。



亜沙美達は私の幼なじみだから、当然きぃ兄ちゃんのことも知っている。


だから、なかなか会えないきぃ兄ちゃんが帰って来たことを知って驚いていた。



「…武蔵、顔悪いけどどうした?」


「顔色が悪いって言え!」



そんな中、葵君が武蔵の異変に気づき話し掛けると、

武蔵はいつもと変わらない様子でツッコミを入れた。



しかし葵君の言うとおり顔色が悪い…。



「そりゃそうなるよね。武蔵、きぃ兄ちゃんに嫌われてるから。」


「えっ!?そうだったの!」



にっこりと笑みを浮かべる流唯の言葉に、私は驚きを隠せず武蔵の方を見た。



武蔵は否定することができないのか、気まずそうに苦笑して頷く。




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