Sweet Heart
 


「では、文化祭の出し物は"執事・メイド喫茶"に決定いたしました!」



長く続けられた話し合いの結果、今年は男子がメイド、女子が執事の格好をする喫茶店に決まった。



女子が執事の格好をするのはまだ大丈夫だろうけど


男子がメイドの格好をするのは……想像つかないな…。



「続いて、毎年恒例になっている"ベストカップルコンテスト"の代表者を決めたいと思います。」


「ベストカップルコンテスト?」



文化委員が次にベストカップルコンテストについて話し出すと、葵君は何のことかわからず私を見た。



「この学校の文化祭には代々行われている伝統的なメインイベントがあるの!

それが"ベストカップルコンテスト"なんだ!」



私は葵君にベストカップルコンテストについて簡単に説明を始める。



「各クラス、お似合いな男女を1人ずつ選び、クラスを代表して理想的なカップルに選ばれた人がコンテストに出場するの。

それで全クラスのカップルと対決して、ベストカップルを決定するんだよ!」


「ちなみに去年のベストカップルは私と流唯よ!」



亜沙美がそう言うと葵君は納得したように頷いた。



まぁ、亜沙美と流唯は中学生から付き合い始め、美男美女カップルと呼ばれていたから当然だろうけどね!




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