Sweet Heart
 


「突然お邪魔してごめんなさい。葵の姉で蘭と申します。よろしくお願いします」



蘭さんは律儀に楽ちゃんとここちゃんに対して頭を下げて挨拶をする



「昔、一度うちに来た蘭さんですよね」


「えっ!私のこと覚えてくれてたの?」



意外にも楽ちゃんは蘭さんのことを覚えてたらしく、蘭さんは驚いていた



楽ちゃん、蘭さんのこと覚えてたんだ!

私より幼かったのに、楽ちゃんはスゴいな…



「はい。だってきぃ兄の元カ「だぁー!」



今、1番言ってはならないことを蘭さんの前で言おうとした楽ちゃんに、私は大声を出して阻止した



「いや、真智ちゃん。もう遅いから」


「すっ、すいません」



しかし私の誤魔化しは通用せず、蘭さんは苦笑いをしていた



どうやら私は余計なことをしてしまったらしい… 



「まぁ…きぃ兄も帰って来てないことから何となく事情はわかったよ。

狭い家で申し訳ございませんがゆっくりしてください」


「ゆっくりしてください!」


「ありがとう、楽君と心君」



勘のいい楽ちゃんは何も言わないでも状況を理解したらしく


何も聞かずに蘭さんを家へと招き入れる



何ともできた弟達に感激しながら、私と蘭さんは家へと上がった




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