※公開終了間近! イロモノなアタシ
となりに座った綾女は、相変わらずジュン君との交際を続けていて、夕べもデートだったらしい。


「眠いー」


そうですね、眠いですねって寝るな!


うわ、人の肩にもたれて寝てるよ。


確かに、つまらない式辞とか挨拶多くて嫌だけれども。


式は延々と続き、眠り続ける綾女に誘われて、あたしも前のめりになる。


いけない、曲がりなりにもハギモトに就職を決めた優秀な人材なのだ。


寝ては……寝ては……。


寝た、目がさめると自分の顔がむくんでいるのが分かるほど寝た。


夕べ、卒業祝いだと飲まされた酒が原因だ。


「志穂ちゃん、式の途中で寝るなんて! 」
「はいはいはい」
「綾女さん! 夕べのお祝い会でハメを外されたみたいね」
「ごーめんなさーい」
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