※公開終了間近! イロモノなアタシ
そう思って、目の前に座る彼の姿を見ると、自分との違いに別の意味でため息が出た。


切れ長の二重、高い鼻、薄い唇を乗せたシャープな輪郭。


ヘアスタイリストさんが、相当時間を掛けたと思われる淡い茶色のソフトモヒカン。


どれを取っても、素敵。


ちょっとヤセてるのが気になるけど、まあ、ガリガリじゃないし。


肉、分けてあげたいよ。


「シホちゃん、お腹いっぱいになった? 」
「あー、はい」


つい見とれていたら、そんなに食べていないのにお腹いっぱいになった。


「あんまり食べないんだねー」
「緊張してて、アフターに誘われたのは久しぶりだし、夜遅いから」
「アフターって、辛いかな? 良かったら昼間にでも」


え? デートのお誘いでしょうか、それは。


そう聞きたいけれど、絶対に違うだろう。


まあ、一応確認を。


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