オンライン中毒
そう閃いた途端、ほんの少しだけ心が明るくなった気がした。


人はなにかの為に、なにかを犠牲にする。ここは義三にも、ほんのちょっぴり、人肌脱いでもらおう。


介護のお世話になっているんだから構わないハズだ。


――文句は言わせやしない。いや、言えないんだった。そんなのはどうでもいい。


私さえ良ければ、あとはどうでも良いのだから。


そうと決めたら簡単に素早く出来上がる、豪華な料理にしなくては。見栄っ張りな姑は、高級だったと言っていればなんでもいいのだろう。


スーパーの緑色の籠を手に取り、辺りを物色し始めた。
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