オンライン中毒
 ビニール袋に食材を丁度いい重さに二つ分け放り込み、準備が整った。


あとはあの高級住宅街に向かうだけ。


スーパーから15分くらい歩いて行くと、噴水が真ん中に大きくそびえる、緑の多い公園が見えてくる。そこを抜けると、もうすぐだ。


――決めた。義三にも薬を飲ませてみよう。


少量なら大丈夫だろう。どうなるのかしら。楽しみだわぁ?


不思議なものだ。妄想は時間を高速化させ、いつもなら気が重いこの道もすぐに抜け、体が軽やかになった。
< 98 / 170 >

この作品をシェア

pagetop