最後の血肉晩餐
管理人は悩んでいた。


「なにもなかったら安心ですので、すぐに帰ります。心配でしたら、同じ病院で働いてますので、連絡を取ってもらってもかまいませんのでお願いします」


管理人に恵美は頭を下げた。渋々と管理人はセキュリティボックスから202号室の鍵を取り出して、オートロックを解除した。


「しょうがないなぁ。確かにここ最近、南さんを見てないんだよ。一緒に確認してみましょう」


「はい!ありがとうございます!」


恵美はビックスマイルを管理人に向けた。管理人はシワを作り笑顔を返した。機嫌は良いようだ。


扉が開き、入り込むと、すぐ右側にエレベーターがあった。管理人は上のボタンを押し、すぐに降りてきたエレベーターに俺たちは乗り込んだ。降りてすぐのところに202号室はあった。


管理人はチャイムを押した。やはり応答はなく、静かなままだった。


「やっぱり返事はないねぇ」
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