最後の血肉晩餐
 ◆◆◆


「ええ、そうです。私は監禁されていたのです。全ては恵美さんが計画し、行ったこと。

私は側にいただけです。なにもやましい事はしておりません。

恵美さんが教会に訪れたときに、私は告解を聴いたのです。

アドバイスを大変気に入った恵美さんはお礼にと、お肉を送ってくれました。

お中元やお歳暮にはハムを送る方が多いですよね? それと同じ意味で受け取りました。

まさか、人肉だとは思いませんでした。

恵美さんは北川友介さんを愛しておりました。

まさか、北川さんを取り巻く女達を殺して、料亭のお客様達に、お出ししているなんて知る由もありませんでした――」


――ドンッ!


「監禁だとぉ? シスター、貴方は縛られていた訳でもなく、自由に行動が出来た。なぜ逃げなかった? 犯罪に加担していたんだろう!」


「申し上げたとおり、恵美さんは私をひどく気に入っておられました。

殺される心配など、一ミリ足りとも感じませんでした。

それよりも、やはり告解を聴いた身としては彼女を助けたい。彼女の心を助けたい。

その一身で側におりました。手を汚してはおりません。

私の力が及ばず、恵美さんは次の獲物を探しておりました。

私は人肉を食べたと脅迫をされ、仕方なく、MIMIでのIDを差し出したまでです」
< 652 / 672 >

この作品をシェア

pagetop