私は最強ビンボー女!
全く葉月らしくない、縋るような視線。

泣き出しそうな顔。



「変わりませんよね?」

震えて、かすれた声。


「葵様、何も・・・何も、変わりませんよね?」



私はそっと葉月から視線を移す。

糞ババァに。


糞ババァは、依然目をつむったまま、ただ、黙っていた。





沈黙は――


肯定か。

否定か。



分からなかった。


糞ババァは無表情だったから。

まるで石像のように、ピクリとも表情を動かさなかったから。




けれど。


葉月は何かを察したらしく。



1人、静かに頷いた。



そして。


「・・・・・・すみません。寝ます。」


机に突っ伏した。






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