腕枕で眠らせて



「陽当たり良好なんです。とっても。

なので、この店は南側の壁面をほとんど硝子にしたんですよ。

1、2号店は大人の御客様をターゲットにした落ち着いた作りでしたが、3号店はちょっとコンセプトを変えて光を感じられるお店にしたんです」


そう言って紗和己さんが鞄から取り出したのは、まさにいま目の前にある建設中の骨組みが完成した未来予想図の建築パースだった。


「…すごい……素敵…」


無意識に感嘆が零れた。


紙の中の新しい【pauze】は、壁面の白と透明の硝子がこれでもかと云うぐらい陽射しとマッチしていて、光輝く絵画みたいだった。

きっと、春も夏も秋も冬も晴れでも雨でも曇りでも

このお店は、光と戯れる。

店内をキラキラの空気でいっぱいにする。



「コンセプト的にもなんですけど、とにかく陽当たりがいいから今までのお店と同様に品物を置くわけにいかず、そこだけ苦労しています。日光を嫌う素材の物は避けないといけないんで。

代わりに、光の映える硝子商品を多目に置く予定なんです」



ああ、私。


このお店にサンキャッチャーを置きたかったなあ。



自分の力不足を悔やむほど。きっとこのお店にサンキャッチャーはよく映える。





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