腕枕で眠らせて




限界だった私は、泣いて彼に全部ぶちまけた。



女同士のいざこざに巻き込みたくない、ウザい女だと思われたくないと思って今まで耐えてきた。でももう限界だ。




日々の嫌がらせに窶れ、大泣きしながら訴えた私に彼が言ったのは



「気のせいじゃない?俺、二股とかしてないし。考えすぎじゃん?」




誠意の欠片も無い軽薄な台詞だった。










それから私は、彼と別れ会社も辞めた。


人と会うことが恐くなって、しばらく家から出なくなった。



信頼ってなんなの。愛ってなんなの。


もう誰も信じない。


絶対に誰も好きになんかならない。






私が陥った暗くて長い心のトンネルは

あれから2年経った今でも続いている。













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