【短】《オオカミお礼小説》 線香花火と夏の夜
普段ならあーだこーだ言ってくるハズなのに、今日はやけに呆気ない統牙の態度。


「う、うん……」


ちょっと不思議に感じたけど、大人しく統牙のすぐ横まで歩み寄った。


統牙は半袖の黒のパーカーにダメージジーンズというキメキメとは違う、ラフなスタイル。


なのにこんなにカッコイイなんて……神様、不平等ですよっ!!


「本当に花火2セットだけで良かったのかよ」


「いいの。今回は2人だけなんだし、そんなに用意したってやり切れないでしょう」


8月中旬に行われた花火大会では、ビックリする程大量の花火が用意されていた。
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