そして 君は 恋に落ちた。





「おはようございます」

「……おはようございます」



毎朝通る受付。

そこで出社する私に深々と挨拶するのは、昨日見かけた彼女。

それにあえて目を向けず、とにかくエレベーターまで早歩きで向かう。




カチカチ…


エレベーターを呼ぶボタンを何度か押す。
いつもと違う行動なのは、きっとまだ酔ってるから。




「おーハルヒか」


エレベーターの到着音と同時に肩を叩かれた。

目を向けなくとも分かる呼び名。



「おはよう、瀬川君」


「なんだ。またその格好に戻ったのか」


「これの方がしっくりくるから」


「なんだそれ」



開いたエレベーターに乗ると、「男に振られたか?」とニヤニヤしながら聞いてきた。
それを無視して開いてるドアから一応乗る人を確認する。と、走ってくる人発見。

近付くその人物に、“開”ボタンから“閉”ボタンに押し変える。

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