そして 君は 恋に落ちた。


ガコンッ


………が。

「乗ります…!」


間に合わなかった。




「オーッス」


「おはようございます」


「松田も早出?」


「はい。今日は定時で帰りたいので」


「あれ?デートか?」


「違います」



いつもの爽やかな笑顔で否定するけど……受付の子が可哀想だよね。

……いや、別に私には関係ないけど。


そんな会話を聞いてるうちに、彼が下りる営業部のある4階に到着した。
エレベーターは音をあげながらドアを開く。


「じゃあな」


「はい」


ウィ…ン


「………」

「………」



たかだか一階分の移動。

なのに、時間が長く感じる……


到着音と共にドアが開くと、動かない私を「お先どうぞ」と先に出るよう促す彼。

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