そして 君は 恋に落ちた。

湯船を洗いシャワーで泡を流していると、小林君が

「歯ブラシ買ってくるわ」

と、買い物に出ていった。


特に欲しいモノがなかった私は軽く返事をして掃除を再開。



「お風呂の用意OK、お布団の用意OK、……」


うん。これでいいよね。



それからしばらくして、帰ってきた彼に珈琲が飲みたいと我が儘言われ。
瀬川君用に買ってあった珈琲を作るため、キッチンでお湯を沸かす。



「……ふぁ…」


………眠い。

てか、今何時…?


家に着いたのが多分22時過ぎで……今は――


考えてるとお湯が沸き、とりあえず時間確認は後回し。

インスタントの珈琲を作り、自分には紅茶を淹れリビングに向かった。が、ガラス戸から漏れるのは、電気が消えた真っ暗な部屋で。


もしかして……寝やがった…?


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