そして 君は 恋に落ちた。



「はぁー…」



一人残った休憩ルームに、俺の溜息が充満する。



……何だよ。
答えになってないじゃんか。


「はぁー」っと、またデカい溜息を吐き机に倒れ込む。


でも、瀬川さんとは何にもないんだ。なら、後は……

考えて、昨日の夜見たことを思い出した。




昨日は昼間の先輩にしてしまった事と、仮病を使って早退してしまったことを反省しながら、夜に家の近所を何となく歩いていた。


美浦駅から少し歩いた場所にあるコンビニ。
そのコンビニ前にある小さな公園で買った肉まんを食べていたら、先輩がフラフラしながら通り過ぎた。


何か、大きな荷物を背負って。

途端に心臓が痛いほど早く打つ。



そして―――

気付いたら、追いかけていた。





< 282 / 378 >

この作品をシェア

pagetop