そして 君は 恋に落ちた。




幻……?


それとも、幻覚………?




溢れていた騒音がぴたりと止み、響くのは、私の胸の鼓動だけ。








「な、んで……」



震える声に、自分自身で驚く。


息が詰まって、胸が詰まって。

それ以上言葉を発せない。



そんな私を見て、彼はゆっくり私に近付いた。



「どこに行くのかと思えば。一人寂しく買い物かよ」

ニヤリといつもの笑みで私の前に立ち、デパートと私を交互に見た。


「なんで、いるの…?」


口の中が乾いて。
上手く言葉が出ない。


そんな私を見て、また笑った。



< 318 / 378 >

この作品をシェア

pagetop