ライオンさんのペット
「つ、疲れた…」



その日の午後、買い物から帰って来た私はベッドに倒れ込んだ。



早速着てみろと和雅さんに言われ、買ったばかりの服を着て帰って来たけど…



真新しい服にシワがつくことを全く気にしないくらい疲れていた。



洋服を買うのがこんなに疲れるとは思ってなかった…











朝食の後連れて行かれたのは、高級ブティックが立ち並ぶ大通りの一角。



他の店舗と比べて一際大きいレンガ造りの外観にはどこか異国に来たような錯覚さえ覚える。



そこには私みたいな身長の低い人向けのサイズの服がたくさん取り揃えてあって、どれにしようか凄く迷ったすえにその中から裾にレースの付いたブルーのワンピースを選んだ。

下部には小さな白い花柄の刺繍が施されていて、とても可愛らしいデザインだ。





けど…





「好きなだけ選べ。」

と、和雅さんは私に何着も服を選ばせようとする。



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