止まない雨はない
『かおりちゃん…今布団に入ってたから、かおりちゃんだけなら入ってもいいけど…』


私がそういうと…


「じゃあ、私だけ。男どもはここで待機!」


そんな言葉が聞こえてきた。


そして、ドアが開いた。


「ゆうちゃん、何があったの?」


『かおりちゃん…私分からないの…
 今日ね。前に話した人と映画見に出かけたんだけど、
 二人でいても怖くなかったの…


 でも、帰りにその人の彼女にバッタリ会って…
 私、逃げてきちゃった。


 帰ってきてからね…一生懸命考えたの。
 でも、好きなのかって考えても違うみたいなの。
 前に話した初めて付き合った男の子に感じたような好きじゃないの…
 

 でも、かおりちゃんや兄のような感じでもないし…


 良く分からない… でも、逃げてきちゃったから呆れてるとおもうよ。
 きっと、めんどくさいって思ってると思う。
 食事を一緒にしたくらいでって…
 たぶん、会うこともないと思うし…それに』
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