止まない雨はない
「…とりあえず、おめでとう。これ…」

「やだ…どうしたのよ。こんなもの持ってきちゃって。
 こんなのもらってもあんたとは寝ないよ…」

「当たり前だ。自分の弁護をする予定はない。
 浩介に殺されるかも知れないしな…」

「そうね。浩介は今は、私だけのようだしね」

そんなに今は…を強調しなくてもいいじゃねーかよ。
まったく、女はやっぱり分かんない。

ああ…女といえば、あの彼女は…
いや思ってもしょうがないしな。

そんな思いで、グラスを口にしていたのを山本は目ざとく見ていたようだった。

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