止まない雨はない
「よっ。浩介。久しぶりだな。
 今、お前に妹がいるってことを知ったとこだぞ。」


「ああ…まあな。」
浩介は何だか言葉を濁している感じだ。


「なんだよ。いつものキレがねえな…」


「まあ…まあ恭哉だけには言っとくか…
 実は妹がいるのを黙っていたのは、あいつ男が苦手だからだよ。
 昔、初めて付き合っていた男とちょっとなっ。
 それから、男が苦手。
 かおりが気にしてくれてんだけどな…」


浩介の話を聞くと、あの時のメールの子だと思った。


「もしかして、かおりと誕生日の時にあってたりした?」


「ああ。なんで?」


「あの日、俺達で飲みをしただろ。そんときかおりにメールが来て見せてくれたんだ。
 その内容が、かおりの友達とも思えないような女の子した感じだったから…」


「それ、妹だ。まあ、兄貴の俺が言うとおかしいけど、
 かおりと正反対のいかにも女の子って感じの奴なんだよ」


浩介が少し照れながら話しているのが、ちょっとおかしかった。
そんな会話をしているときにかおりがやってきて…


「ああ。ゆうちゃんの事になると浩介はこんな感じだから、恭哉も気にしないで。
 それから、ゆうちゃんに手を出したら、恭哉でもただじゃおかないから…」

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