止まない雨はない
「これ以上働かせないでくださいよ。
 私も今日は仕事は終わりです。
  良かったら、食事でも行きませんが?」


私の頭の中はパニックだ。
男の人から誘われた…仕事以外での。
どうしよう…二人っきりだなんて…


私の不安が顔に出ていたのだろうか…


「すいません。突然。私と食事なんていやでしたよね。」


そういいながら、頭の後ろをかいていた望月さんは何だかホットするようなかわいい感じに思えた。

何だか兄の浩介と一緒にいるように感じた。



『びっくりしただけです。すいません。
 残業でおなか減ってます…』



私は下を見ながら望月さんに話をした。



「良かった。じゃあ、この先に和食の店があります。
 行きましょう…」



私は望月さんに誘われ、その少し後を歩きだした。
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