止まない雨はない
かおりはそう言ったきり、何も話さなくなった。


そして、数分が経過したとき、かおりの携帯が振動した。


かおりが携帯で内容を確認したあと、俺の顔をじっと見つめてきた。

いったい何なんだよ。まったく…浩介からのメールなら、あいつのとこに行ってやれよ。



「恭哉…確認したいことがある。」


「なんなんだよ。そんな顔しやがって…
 俺、ここんとこ忙しいからオイタはしてねえぞ。」


「・・・オイタどころのはなしじゃないかもしれない…
 さっき話してくれてた女の子の事だけど…
その子の事って何か知ってる?」
< 88 / 197 >

この作品をシェア

pagetop