マーブル色の太陽

中山先生も死んだ。

いや、僕らが修学旅行に行く前にはもう、自らの命を絶っていた。

直接、手を下してはいないが、殺したのは馬場先生だ。



自分のキャリアが傷つくことを恐れた馬場先生は、彼女を激しくなじった。

追い詰め、自首することも許さず、ストレスの捌け口の為だけに彼女の体を利用し、心を踏みにじった。

遺書も見つからず、自殺は発作的ということで処理されたが、馬場先生の部屋で馬場先生のネクタイを使って、ドアノブで首を吊っていた。

中山先生は夫の所にも帰れず、最後に何を見たのだろうか。
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