ウシロスガタ 【完】
「今日ゎ初めてなの?」



「そうだよ!こ〜ゆ〜所は興味ないんだよね…。」



「そっか……」



“なんて事言ってんだよ、俺は……”



緊張して、とっさに出た言葉………



俺はチラット彼女の方を見ると少し、寂しげにお酒を作っていた



「もう働いて長いの?」


「うん!もう、古株になるかな!」



「そうなんだ…じゃぁ、ベテランだね!」



「そんな事もないけどね、あっ!さとクンはお酒強いの?」



「なんで名前知ってんの?ひとつの技でしょ?」



「技っ?」



「俺、この前テレビでキャバクラの特集見たばかりでさ〜!営業トーク!みたいな……そんな感じなんでしょ?」


「ひどぉ〜い!そんなんじゃないって……」



“あっ……ヤベ!また…”



「…………。」



一瞬、俺達の間に長い沈黙が流れた



「ほら!仕事だろ?なんか話してくれよ〜!こんな嫌な奴でも仕事だから相手にしなきゃだもんな!!」



俺は捻くれてた……



女の前だと、どうしても強がるんだ



弱さを隠す為の必死な行為。
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