片道恋愛
「もー、何お前!性格までカッコいいとかヤダ!!ずっと着いてく!!」
「え。やだよ。いらん。」
そんな二人の会話に教室中が笑いに包まれる。
そんな会話を聞きながらお弁当をしまっていると、波流が言い出した。
『ね。そう言えば佐伯もうちらと同じ大学だってね。野球推薦で、経済学部。』
卒業を1ヶ月後に控えた私達。
私と波流はAO入試で既に同じ大学に入学する事が決まっていて。
私と波流は文学部。
「へー。でも経済なら関わり無いね。
まあ、今も同じクラスの割に関わり無いから一緒か。」
『ホント興味ないわね、あんた』
波流が何か可笑しそうに言う。
「だってさ~。
…あ。経済なら琉くん一緒じゃない?」
波流の幼馴染みの恋人の琉くんも、春から私達と同じ大学の経済学部に入学する事が決まっている。
『うん、琉(りゅう)はバスケの推薦でね。』
そんな事を話していたら予鈴が鳴った。