片道恋愛
この時期はもう各自で受験勉強しかしないため、午後は自習や先生による補習になる。
既に進学先が決まっている私達は、
SHRを終えると帰宅準備に取り掛かる。
『雅。今日は?』
帰宅準備を終えた波流が聞いてくる。
「ん。今日は図書室で待つ予定。」
そんな波流に私はいつもの調子で答える。
『ご苦労だねー。でも月に2回位だもんね!明日はどこか寄って帰ろうね!』
「うん。明日は一緒に帰ろうね。甘い物食べ行こう。」
『あはは。了解!んじゃ、また明日ね!よろしく言っといてね』
波流はそう言い残し、手を振りながら帰って行った。
波流を見送ってから、私は波流とは逆の方向に足を進めた。