冷たい世界の温かい者達
「由薇‼」
『……朔か。 どうかしたか?』
「お前、熊出んだぞ?! 1人で外なんて居んじゃねぇよ‼」
『……悪い。
少し考えてた』
少し憂げな表情をした由薇に、俺は思いっきり怒鳴るつもりだったけど、怒るにも怒れなくなってしまった。
頭を雑に掻いて、少し岩が出っ張った所に座る由薇に近づいた。
「ほら、こっち来い。
帰るぞ」
『あぁ……』
呟いた由薇は立ち上がろうとして腰を浮かせた。
……違和感があったんだ。
嫌な予感が、してたんだ。
だけど、
ガラッ……
『……?!』
「由薇‼」
起こってしまったのは、俺のせい。