冷たい世界の温かい者達
「由薇と亜騎の仲は相変わらずだな」
「『どーゆう意味』」
2人に睨まれた由咲さんは戯けたように笑った。
「まぁ、今日はオフだったし暇だったから来ただけだ」
カラカラとずっと笑っている由咲さんに、何となく拍子抜けした。
だって、由薇達の親父さん……神夜の長、神夜 秀一-Kamiya Shuuichi-の後に次ぐこの街の権力者だ。
いつも街を巡回している時は目を鋭くして睨みをきかせて、殺気を僅かに纏っているような人だ。
ビックリもする。
『………』
バツが悪そうに眉を寄せる由薇に、由咲さんはふと真剣な顔をして口を開いた。
「由薇、別に休みがない訳じゃねぇ。
お前も学校生活くらい心置きなく自由に過ごしてみろよ。」
……あぁ、そうか。
由薇は働いてる由咲さん達に申し訳なく思っているんだ。
『……もっと働けじじい』
「あん? クソガキが何言っとんじゃ」
戯れ合ってる2人を放っておいてニコニコと笑う高樹さんに目を向ける。
「俺は高樹~。 裕樹の弟だよー」
ほんわかとした空気は似ているが、高樹さんは緩い感じだ。
ちなみに、裕樹さんははきはきとした爽やかな感じ。