冷たい世界の温かい者達





暫く談笑していれば時間なんてあっという間で、一般公開の時間は終わった。



「あー、そういや志織ここで継いでるんだっけ?」



気怠げに立ち上がった由咲さんはそう呟いて、それに裕樹さんが頷く。




「志織もだけど、裕人と廉もここの教員だよ」




「へぇ、あいつ等そんな脳ミソあったんだな」




……由咲さん、失礼。




心中で思いながらも口に出せないのは、談笑していた時のような柔らかい雰囲気じゃなく、街を歩くような…張り詰めた空気を纏う由咲さんのおかげだ。





『……由咲、』



「ん?」




『……、いや…




気をつけろ、と……私に関わった全ての人間に伝えろ』








「……わかった」






またな、と頭をくしゃりと撫でた由咲さんは一つ微笑んで、帰っていった。






漆黒の車に乗って帰った由咲さんにことばを落とした由薇。















ーーーお前は、わかっていたのか?
















全ての事の主犯、が。









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