冷たい世界の温かい者達
影助side
逸れた由薇を探す羽目になり、人の間を上手く抜けながら小さい影を探す。
そう簡単に見つかる訳もないかーー
そう思ってると、石段に腰かけて体を震わせる小さい人が居た。
あ、あれだ。
気づいて近づく為にそこに行くと、由薇は俺の顔を見て驚いた様に目を見開いた。
『影助とは。 珍し』
「どーゆう意味だ」
苦笑を零しながら由薇の腕をとって引き上げる。
『…………』
じっと俺の顔を見てくる由薇に訝し気な視線を送り返すと、由薇は俺の後ろを見て目をぱちくりとさせた。
「もー‼ 由薇ちんも影助も何やってんのさー!」
怒ったように言う衣緒だが、手にはしっかりイカ焼きを2本持っていた。
ちゃっかりしてるな…
ぼんやりそう考えていると、朔が由薇に近寄って安否を確認する。
何だか、由薇が俺を頻繁に見ている気がして今日だけは、居心地が悪かった。
影助side -end-