冷たい世界の温かい者達






「PTAのヤツあったんだっけ?」



衣緒がそう言えばと手を打って言うと、由薇は『ぁ』と小さく声を漏らした。




「……あいつと2人にすんのかぁ…」





成一が苦笑を浮かべながら呟く心情が痛いくらいに俺にもわかる。





メンタルの弱そうなヤツだった。




だから、何か吹き込まれでもされたらー…











「柚紀くんのお姉さん! もう樹くんのお兄さん行ってしまわれましたよ?」





たたっとまた駆け寄ってきた女はへらへらと気持ちの悪い笑みを浮かべながら由薇にそう言う。





由薇も刺激しないように素直に頷いて場所を聞き出して向かった。




『ついてくるな。 何かあった時のために携帯通話のまま置いとくから』





そういうことで、携帯は繋がったままで由薇の足音だけが携帯からは聞こえてくる。





面倒くせぇ。




正直、こうも面倒くさいのが2つもあると放棄したくなる。




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