はじめからおわりまで
なんて、どこまでも冷静に分析しちゃう。

「ゆなちゃん、どうしてこんな時間に公園にいるの?危ないよ?あ、別に俺が危ないって言ってるわけじゃないけど。いや、ちょっとは危ないかもだけどさ」

なんだか、弁解してる。
面白い人なのかな。

「あ、もしかして俺、変なこと言った?」

私がずっと無言でいることが気になったのか、心配そうに顔を覗きこまれた。

「にゃあ」

私の手の中にいた猫が、地面に着地して走り出した。

「あ、どこいくの」

「いいよ、放っておいて」

「でも、あの子を追いかけて来たんでしょ?」

「ん、いつも勝手に帰ってくるから大丈夫。それに、今はゆなちゃんと話してるし、こっちのほうが大切」

・・そう言われても、まだ話っていう話もしてないのに。
< 9 / 61 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop