復讐ストーカーゲーム1
「な、何ですか? 最後にお聞きします……」


カリスマのようなオーラと扇子の風が、変に刺激し、怯えさせた。


「最後? 道具の調子や使い方、相談にも小まめに乗っておる。キョチョも困った時は遠慮なく言いたまえ。

これはここの名刺。番号もちゃんと載せてあるから、気楽に掛けてきなさい。ほれ、長い付き合いになると思うぞ?」


「あ、ありがたく頂戴いたします。では去らばです!」


名刺を見ながら店を出た。厚紙には『羽園 孔明・はねぞのこうめい』と印刷されていた。


確かに盗撮、盗聴には詳しいはずだ。俺よりも数倍経験値は高い。ここは感謝して、大切にしまっておこう。


――ていうか! 今何時だよ!


キョロキョロ見渡しながら家路を急ぐと、目に入った時刻は17時近くだった。


――やべっ! 急がなきゃ!
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