復讐ストーカーゲーム1
 ウロウロと店内を放浪した。小さな店だが、カメラがいくつも設置され、セキュリティが万全のようだった。


こんな店だから、天井にあるあれが実はフェイクで、隠しカメラが他にあるのかも知れないな。ここは変わったカメラも多数あるようだ。


――まぁ秋雄の彼女程度に、気を使う必要も無いか……。


そんな事を思いながら、店内を見渡したが、掛け時計は見つからなかった。


「キョチョ、大丈夫。審査は無事に通ったぞ」


「あ、あのう、孔明さん、今何時くらいですか?」


「ん~もうすぐ16時半じゃ。時間を掛けてすまなかったな。ほら、これが商品じゃ。倉庫から出して置いたからな」


「あ、はい! ありがとうございます。良かったぁ~安心しましたよ」


「そうそう。店は小さいだろうが、ここは人気があるんじゃよ? 何故だか分るか?」


扇を仰ぎながら、上から目線で見据えてきた。
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