貴方からの卒業証書。

他の学年はまだ授業中。陽菜も貴大も帰った今、図書室にいるのは陽輝と優那の二人だけだ。

「それは返却ですか？」
「あ、うん。それは借ります」
「はい。分かりました」

返却と貸出の手続きをする。

「そういえば、今日は日本史のテストだったんですよね？どうでしたか？」
「竹本さんのお陰で全て分かりました。最後こそ、満点取りたいです」
「漢字間違いは大丈夫ですか？」

二学期の期末は二問の漢字間違いをして減点。満点を逃した。

「あれは悔しかったです」
「満点取れてたら良いですね」
「はい」

優那は手続きを済ました本を持って、帰宅した。行き先はもちろん貴大宅。