World Walker
しかし。

「葬送の炎…その出力を理解したわ」

りせは両手を前に突き出し。

「っっっっっっっっ!」

その炎を両手で受け止める!

「うぎぎぎぎぎっ!」

葬送の炎によって焼け焦げる掌、剥がれる皮膚、飛び散る血さえもが瞬時にして蒸発する。

それでも、りせは地面にめり込むほどにカモシカのような両脚を踏ん張り、天狐である姫羅木最大の神通力を受け止めて見せていた。








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