World Walker
触れた瞬間、全身に走る未曾有の衝撃。

このような激痛は、彼が創造されて以来経験した事がない。

世界を滅亡に導く光とは名ばかりではないようだ。

何という威力、何という凄まじいエネルギー。

自慢のサヴィルロウのオーダーメイドスーツは見るも無惨に千切れ飛び、それどころか皮膚までもが焼け爛れていく。

自分の肉が焼け焦げていく音と臭いを、来栖は初めて味わった。

己の持つ魔力を全て防御に回して、『終末の光』を支え、四散させる事に全力を傾ける。

これだけの膨大な破壊のエネルギーを一個人が四散消滅させる事など、普通では不可能に等しい。

しかし来栖には勝算があった。

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