World Walker

その瞳は輝いて

完全にチェックメイトだった。

背後をとられ、ガッチリと摑まれ、反撃は勿論、逃げる事さえできない。

りせが自由に動かせるのは首くらいのものだ。

「正直感服したぞ、天地 りせ」

ボロボロの姿で来栖が言う。

「この世界に…いや…どんな世界を探し回った所で、この千年真祖たる来栖 恭太郎をここまで追い詰める事の出来る者などいないと思っていた。傷一つつけるのでさえ、ようやくという連中しかいないとな。事実今まで俺が相手してきたのは、そんな連中ばかりだった」

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