ー桜蝶の総長様ー
乃愛は強がってばかりで気づかなかった。
本当はとてつもなく脆く、触れてしまったら壊れてしまうということに。
そう、昔の俺みたいだ。
あの時の俺は、今の乃愛みたいだった。
表では強がってたけど本当は寂しかった。
誰も俺を愛してくれない。
そんなときに乃愛に出会った。
乃愛は俺を救ってくれた。
だから、今度は俺が乃愛を救いたい。
乃「え? 律斗?」
まだ震えている乃愛を俺は抱き締めた。