もうすぐ夏なので怪談話でもおひとつ
 この話は中学時代でなく、小学校時代かも知れませんが。


 林間学校で、どこぞのキャンプ場へ行きました。

 なかなか爽やかな空気で、薄靄のけぶる朝のキャンプ地はイイ感じです。

 早朝に事件は起こりました。

「ちょっと! 誰や、わたしのリュックに鼻血吹いていったんは!?」

 わたしが泊まっていたバンガローの入り口で、同室になった子が騒いでいました。

 なにかと思ってみてみると、べっとりと血痕が真新しいリュックに降りかかっていたんです。

「あーあ、」

 誰かはわかりませんが、怪我でなければ鼻血を噴いたとしか思えない状況。

 ちょうど、リュックはテントの入り口近くに纏められていて、そのうちの数個に血がべっちょりと掛かっていたわけです。

 そういえば、と思い出しました。

 わたしは昨晩はバンガローの一番奥に寝ておりまして、床板の下は坂になってて、落差は3M以上。

 急こう配に沿ってぶっとい丸太で床を支えてあるカタチでした。


 コワイといって、じゃんけんで負けた順に奥に詰めて寝たんです。

 で、夜中。

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