もうすぐ夏なので怪談話でもおひとつ
「来た?」

起きぬけの開口一番でみんなが聞く。

「うん。来たけど、影は映らんかった。」

「先輩、よぉ付き合ってましたねー。怖くなかったんですか?」

コワイのは、何もなしで向き合わねばならない場面だけだ。

ここには強力な結界が張ってある。

そういうと、後輩は呆れていました。


霊能者な先輩は、ついでに未来鑑定もしてくれました。

みんな漫画家なりなんなりなるのに、わたしには苦笑い。

「あなたはねー、隠されているからダメなの。」

とのことで。

意味は未だに解らないままです。


例えるなら、双六の「一回休む」だそうで。

わたしの今回の人生は小休止だからー、という言葉がね。

なるほど、と思わされる今日この頃。

(だから何をやっても芽が出ないんだよ、と言い訳してみる)


穏やかに人生送れるならなにより、そうは言うけれど。

恵まれた環境だけど、やっぱり欲が捨てられません。(苦笑
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