最愛~あなただけが~
 ピーッ ピーッ ピーッ


「!!」


 暫く抱き合っていた私達は、炊飯器の出来上がりの音で我に返った。


「あ、お粥作ったんだ。
 少しくらい、食べないと。」

「ありがとうございます・・・」


 鷹野さんから離れなきゃいけないのに・・・・・


(まだ、離れたくない・・・)



「気の済むまで、いいよ。」

 鷹野さんは、クスッ。と、小さく笑う。

 私が考えていたことが伝わったのか、鷹野さんは私を離さずにいてくれた。


「俺もまだ、離したくない。」

 鷹野さんのそんな言葉は、私の心をくすぐったくさせる。
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