片想連鎖 ~伝えたい心~

混沌


男とそんな話をしている時に、ガチャリと鍵を開ける音が聞こえてきて直ぐ、
『おっはよー!』
と、ムカツク位爽快に、友達とその彼氏が部屋に入ってきた。


ベッドに腰掛けた私と男を見て、


「何、何??勢い余ってヤっちゃった?」


勘に障るセリフに睨み付けてみるも、全く気にならないようで、それよりも思惑通りにいったのが嬉しいのか、友達は顔をニヤニヤさせたままにしていて。

友達の彼氏は、私と男を見比べながらベッドの前に胡座をかいて座る。

その時、私の隣に座っていた男が、私の露になった太ももを隠す様にバスタオルを膝の上に掛けた。


「何、お前?早くも『俺のモノ』ってか?」


「…見んじゃねーよ。」


「ハハハっ!独占欲とか、マジうけるだろ。」


そんな会話を、友達の彼氏とダチの男がしていた。
男は、自分が抱いた女の体を見せたくなかったらしい。

…嫌悪感を感じつつも、その独占欲に少しは救われたのかも。
性欲処理する為だけの行為ではなかったのだと…


だけど、その僅かな安堵すら
友達の言葉に吹き飛ばされた…




「アタシの思ったとおり!お似合いだよ?結果オーライっしょ?!」




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