片想連鎖 ~伝えたい心~
『やった!』
と小躍りしながら喜んだ佐々木君は、今度は、
『メアド交換しよー?』
と言い出した。
『絶っ対イヤ!!』って言ったのに、佐々木君は私の鞄のサイドポケットに入れてあった携帯を抜き取った。
「ちょっと!返してよっ!」
「すぐ赤外線するから、待ってて。」
そう言って、佐々木君は自分の携帯も取り出し、両手を高く挙げながらボタンを押していた。
身長157㎝の私が手を伸ばしたところで届くわけもなく、無駄と分かりながらも両手を挙げながらピョンピョンと飛び上がっていた。
「はい。完了。」
と、言いながら私の手のひらに携帯を落とす。
私は、今更そんな事をしたって意味がないのに、携帯を鞄の奥底にしまった。
佐々木君が突然…
『じゃね!』
と言って踵を返した。
てっきり、本当に職員室までついて来ると思っていた私は、
『へっ?』
と変な声を出してしまった。
「え?何?やっぱり一緒に行ってほしい?」
「違うよっ!バイバイっ!」
と、私も佐々木君に背を向け職員室に向かって走り出した。
『何なの?あのゴーイングマイウェイ男は!』
と、ブツブツ言いながら職員室に辿り着き、戸に手を掛けた。
中に入ろうと戸を開いたら目の前に長谷川先生が立っていて、その先生の額に”怒”マークが見えた気がして冷や汗をかいた…