【完】狼王~全国一の暴走族とわたし~
どうしてなの?


どうして……私は幸せにはなれないの。


そっか……私は幸せなんかになったらいけないんだ。


その夜私はこの藤田組を出ることに決めた。


だから、その夜の晩御飯はできるだけ楽しく皆の顔を忘れないようずっと見ていた。


ひろくんとさっちゃんのことを、お父さんお母さんなんて呼んでみたりした。


ひろくんは泣きながら喜んでた。


さっちゃんは優しく微笑んだ。

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