ロング・ディスタンス
 仕事にも慣れてきた頃、栞はいつものように仕事を終え、家路についた。
 そろそろ梅雨に入ろうとしている。彼女は片手に傘を携えている。

 自宅に着いて部屋着に着替え、夕飯の用意をしようとしていると、アパートのチャイムが鳴るのが聞こえた。モニターをのぞくと宅配便の配達員が来ていた。
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